ガンジーとわたし【童子繭】

主人公小夜は苛められっ子に強●ヌードモデルをさせられる。そんな学校に嫌気がさした小夜は、出会い系サイトで慰めてくれるパパを探す。そして何人かの出会いを経て、膵臓がん患者で大金持ちの漫画家ガンジーと出会う。
（下記本文抜粋）
「うわー小夜のきれいなおっぱい。激写」
「や、やめてよ」
鈴がiPhoneを私に向けたので、私はあわてて胸を隠す。
「今クラスの裏掲示板にあんたの片乳投稿する準備できたから」
「いや、困るって」
「じゃあ、全裸でモデルやってよ」
「無理でしょ」
「じゃあ投稿しちゃおう」
「いや、無理無理」
私はうずくまって、悲鳴をあげる。
「あたいら小夜の芸能的ヌードにインスパイアされてアートやりたいだけだって」
ゴツゴツした右手を愛が私の尖った右肩におく。
「まずはトップレスになってその椅子に座ってよ」
「嫌だよ、帰る」
私は勇気を振り絞って大声をあげた。
「愛、携帯を渡そう」
私の叫び声を聞いても取り乱さず鈴が真面目な口調で愛に言った。
「そうだね」
愛は鈴と自分の携帯を持って私の隣の机に置いた。
「え、何で」
私が半裸で乳房を腕で隠しながら質問すると
「安心して、もううちら小夜を撮影しないから」
「だけど」
「これって全部アートのためだって」
「私、綺麗じゃないし。チビでブスだよ」
私が顔をこわばらせて言うと
「あと報酬で二万払うよ」
鈴が私の目をまっすぐ見ながら言った。
「え」
母親が払ってくれず、給食費を二ヶ月滞納していたのでドキッとする。
「こっちも真剣にデッサンの練習しようと思ってるんだ、女性の筋肉とか肌の凹凸とか正確に描けるようになりたくて」
「そ、そうなんだ。ううう」
頭の中は2万円のモデル代が強くこびりついて取れそうにない。
「前から甲斐って立ち姿綺麗だって思ってたんだ」
勉強が出来てアニメオタクの彼女は、絵も物凄くうまく県の絵画の賞を幾つかとっている。
「絶対、撮影しないでね」
「大丈夫だって」

イラストはnovel aiで作成